イスラム教徒が食べられないもの
皆様は、イスラム教徒の方々の食の禁忌をどの程度ご存じでしょうか。
豚は食べられない、お酒は飲めない、ということはざっくりとご存じとは思いますが、その他にも日本食で避けているものは結構あります。
例えば、仙台名物笹かまぼこも、自発的に食べたいとはいわないようです。
笹かまぼこの手焼き体験の画像
サメを食べない、疑わしきは食べない人たち
この理由を説明させていただきますと、「鮫が入っている可能性がある」ので、自発的に食べたいとは仰らないのです。
イスラム教の食の禁忌では、牙のある動物を食べてはいけない、というのがあり、鮫の口の中は牙だらけなので、これに該当します。
そして、イスラム教徒が一番えらいと思っているお人、イスラム教の開祖のムハンマドというお方が属していた民族が、「クライシュ族」と呼ばれていた人たちだったのも関係しているようです。「クライシュ」とは、アラブ語で「鮫」を意味する言葉で、イスラム教が始まる以前から、この民族の方々は鮫をトーテム、殺してはいけない動物としていました。生態系の頂点近くにいて、ほかの動物を食べる事はあっても食べられることはない、といわれ、強さの象徴、崇拝の対象ともなっておりました。このあたりの事情もあって、イスラム教徒の方々は鮫の入っている可能性の高い日本のかまぼこや魚肉ソーセージを食べようとしません。
深刻な問題
そして、「食べてはいけないもの」を食する、ということへの重さが日本人とは異なり、食べると永遠の地獄に落ちる可能性がある、と考えている人も多いので、とても深刻です。
そういう事情があるので、もしもイスラム教徒の知人ができたら、豚肉とアルコール以外にも、かまぼこや練り物を食卓に出さないようにお気をつけてください。
尤も、仙台で一軒だけ、「ハラール認定」を受けた笹かまぼこを作っているお店があるので、そこのお店で購入し、ハラール認定マークのパッケージを見せて目の前で開けば大丈夫だとは思います。