古代欧州にて「動物型パン」に求められたもの
皆様は、動物の形のパンはお好みでしょうか。
亀パンやカニパンなど、可愛らしいですね。
日本の場合は、可愛らしさだけを求めて作っているようですが、
昔からのパン文化のある欧州では、少々事情が違うようです。
カニパンの画像
古代ギリシャ・ローマ時代の欧州には、神殿で祭日には動物の生贄を捧げる習慣がありましたが、それができない貧困層の人たちが、その代わりに動物型のパンを捧げていた、という事情がありました。
キリスト教が欧州に広がってからは、動物の生贄の習慣はなくなりましたが、クリスマス等の祭日に動物パンが作られる伝統が残っているようで、それが日本に入ってきて、様々なかわいい動物型のパンをつくるきっかけになったようです。
ということのようなのですが、筆者には欧州の動物型のパンに関して疑問がいくつかあります。
「動物型パン」についての2つの疑問
まず一つは、今は動物パンを自分たちで食べてしまう習慣になっている、ということです。
もともと神様にささげたものなら、自分たちで食べるのはまずいのでは、と思います。
土に埋めるとか、燃やして神様に届けるとかするのが筋ではないでしょうか。キリスト教の聖書にも、「全焼の生贄」などという記述もあるのに、不思議に思っています。
もう一つの疑問は、動物型のパンが祭日に作られる地域もありますが、「人間型」のパンが作られる地域もある、ということです。古代ギリシャ時代まで遡ると、神殿に人間の生贄が捧げられることもそんなに珍しくなかったのですが、今、クリスマスの時期などに人間型のクッキーやパンが「食べ物」として作られていることに欧州の人たちが疑問を持っていないのか、どう思っているのか、聞いたことがないのでわかりません。
聞いてみたいとは思いますが、センシティブな問題だと困るので、怖くて聞けません。
どなたかお分かりのお方がいらしたら、教えていただきたいと常々思っております。