昔は日本になかった「食器洗い洗剤」
筆者は今まで食べ物や菓子について色々と書いてまいりましたが、食べ終わった後の「食器洗い」について書いていなかったことに気が付いたので、調べてみることに致しました。
明治時代前期までは、日本においては井戸端などで灰や砂を使って食器の汚れを落とすのが主流だったようです。
なぜかというと、豚肉や牛肉、揚げ物などの脂っこい食品が食卓に並ぶことがなかったからです。
しかし、それ以後の時代になると、だんだんと食事の洋食化が進み、そうも言っていられなくなりました。
そこで、戦国時代頃に伝わっていた石鹸が食器洗いに重宝されるようになり、油汚れが落とせるようになりました。
「石鹸」の始まりの伝説
石鹸の英語である「ソープ」とは、古代ローマの羊を焼いて神様にお供えしていた「サポーの丘」という地名が語源になっているといわれております。そこで、灰と動物の油脂が混ざり、雨が降った時に石鹸のような化合物ができて、その土地の灰で汚れを洗うとよく落ちる、と評判になったのが石鹸の始まり、という伝説があります。
石鹸の画像
合成洗剤が使われるようになった経緯
しかし、固形だと使い勝手が今一つだったり、石鹸特有の香りが残ったりするという問題が発生した為もあり、
また、先の世界大戦後すぐの頃は、残留農薬や寄生虫の問題もあったため、その頃開発された合成洗剤で野菜や果物を洗ってから食べるようにと、今の厚生労働省にあたる役所から通達が出たそうです。
しかし、現在はあまり寄生虫や農薬の心配をしなくてもよくなった為、主に合成洗剤は台所の食器洗いに使われております。
だいぶん当時より容器がコンパクト化し、使い勝手もどんどんとよくなってきております。
個人的な台所用洗剤の問題
しかし、たまに筆者にとっては大外れの、感覚が受け付けない香りがついている台所用洗剤があったりもします。
そこで、香料無添加の洗剤を購入してみたのですが、これが有機溶媒そのものの匂いで、気分が悪くなった為、食用香料を添加して使うはめになりました。
各社の開発担当者様に、この辺の「香りの開発」にも真剣に取り組んでいただきたい、と個人的には考えております。
石鹸の歴史
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E9%B9%B8
https://www.live-science.com/honkan/soap/soaphistory01.html
合成洗剤の歴史