もう一つの有名なイタリアのクリスマス菓子
皆様は、「パンドーロ」というお菓子も、イタリアのクリスマス菓子として記憶しておられると思います。
パンドーロの画像
こちらも、卵をふんだんに使っているリッチなパンなのですが、筆者は作り手にとっては怖いパンではないかと思います。
同じくクリスマス菓子のパネトーネは、ドライフルーツの味である程度カバーできますが、このパンドーロの場合、生地の味だけで勝負するわけで、本当に作った人の技量が問われる菓子になりそうです。
というか、筆者は今まで自分のストライクゾーンに「大当たり」の味のパンドーロに当たったことがなく、今後の日本のパティシエ様たちの研究結果に期待しております。
こちらも、だんだんと日本人好みの味が開発されていくのではないかと予想しております。
「パンドーロ」の歴史
「パンドーロ」とは、「黄金のパン」という意味で、元々はヴェネト州の州都、ヴェローナの名物菓子でしたが、こちらもおいしさからイタリア全土にクリスマス菓子として広まっております。どちらもアドヴェントという、クリスマスの日が近づいてくるまでの時期に少しずつ味わう習慣があります。日持ちがする酵母を使っている上に、欧州の気候は日本より乾燥気味なのでこういうことができるのですが、将来、地球温暖化が進むと、欧州全体の湿度が上がり、パンドーロやパネトーネにもアドヴェント期間中にカビが生えて騒ぎになる、などという事態になるのかもしれないと筆者はひそかに危惧しております。
昔のパン事情
なお、昔の欧州の庶民は平日は白い小麦粉のパンを食べることができない状態で、黒パンや雑穀のパンを食していたそうです。クリスマスなどの祭の時だけ、小麦粉の白いパンを食べることが許されていたり、領主から切り分けて配られたりしていたそうです。
今となっては、意図的に雑穀のパンや黒パンを「健康の為」に食する人が結構多くなってきた、と当時の人が聞いたらどんな顔をするのかな、と筆者は時々考えたりもします。
パンドーロについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%AD