喪失。
それは誰かを実際に失う悲しみだけでなく、何かを失うかもしれないという不安に心は対処はできない。
何かを追い求めてもそれを手放す。一生懸命追い求めるが失うことをいとわない。
まるで木の枝をつかむようにそれを強く握り締めて俺は手を放すのを恐れている、でも手放す。そして俺は落下する。
でも嫌な気分ではない。驚くほどゆっくりとして穏やかだ。
俺は下にある太陽の表面とぶつかる、そして体が燃える。
すべてを失った瞬間だ。
所有の手段としての肉体が消えれば、俺はただの太陽の光になる。
光の一部になって俺は全方角に光を放つ。俺が放出しているのはあふれ出す愛と優しさだ。
そして周りを見渡すと数限りない太陽がある、俺と同じように光を放ちながら。
この世は太陽の世界だ。
俺にできるのは与えることだけ、何も所有することはできない。
失うことを恐れるたびにそこを目指して進めばいい。死を恐れても構わない。
最悪の世界や経験から再生することは可能だ。そこから循環して生き返る。
すべての答えを持つ人はいない。答えは出ないと受け入れることだ。
幸せはそこに懸かっている。