看護の世界、小さく生まれた赤ちゃんたち~第二章

今回の第二部では、主に赤ちゃんの病気についてご紹介します。

難しい感じもありますが最後までお読みください。

赤ちゃんには沢山の病気があります。沢山の種類やどんな病気かご紹介します。

新生児呼吸窮迫症候群

肺には酸素と二酸化炭素の出し入れを行っている肺胞と呼ばれる小さな袋が沢山あります。肺胞には、空気を吐き出した際に肺胞がつぶれてしまわないように、肺にサーファクタントという石鹼水のような物質が分類されて

います。在胎期間37週未満で生まれた赤ちゃんの場合、肺機能が未発達で、この肺サーファクタントの分泌が不十分であるために肺胞が膨らみにくくなっています。

これを予防をするために、早産が予想される出産前のお母さんにステロイド薬を注射することがあります。出生後の治療としては気管内に挿入したチューブに人工サーファクタントを注入します。(サーファクタント哺乳療法)。呼吸状態が改善すればこのチューブをすぐ抜くこともありますが、人工呼吸器が数日から数週間必要な赤ちゃんもいます。

慢性肺疾患、気管肺異形成

早産で小さく生まれた赤ちゃんは羊水から感染症や出生後に人工呼吸器の使用などによって肺がダメージを受けることがあります。それによって長時間にわたり肺機能が低下し。酸素投与や人工呼吸が必要な状態になることもあります。これは生後28日あるいは修正週数(予定日を基準とした週数)の36週時点で、酸素投与が必要かどうか、呼吸補助の有料で診断されます。重症の場合「肺高血圧」などの合併症を引き起こしたり、学童期でも呼吸機能に影響が出てしまうこともあります。

治療としては、できるだけ人工呼吸器の使用時間を短くすること、あるいはできるだけ肺に優しい人工呼吸を行うことを検討をします。また、酸素投与濃度の調節、人工サーファクタントの追加、ステロイド薬の投与や水分制限・利尿薬(尿を出せる薬)の投与が行われます。

無呼吸発作

赤ちゃんは呼吸をコントロールする機能(呼吸中枢)が未熟なため、呼吸リズムが早まったり遅くなったりすることがあります。特に早く生まれた赤ちゃんの場合、一定の時間呼吸を止めてしまい、それによって酸素濃度が低下したり、心拍数が低下したりすることがあります。症状によって気道が塞がれてしまう「閉塞性」のものと脳から指令が送れない「中枢性」のものに分けられていますが多くは両者が混在しています。

治療としては、「閉塞性」のものには空気や酸素を送り込んで気道を広げて呼吸をしやすくさせ、「中枢性」のものにはカフェインなどの薬剤を用いて呼吸を促します。実際これら両方を行いながら赤ちゃんの成熟を持つことが多いです。

新生児一過性多呼吸

赤ちゃんの肺は、お母さんのお腹の中にいる時は水(肺水)で満たされていて、この肺水と共に一定の容量を保ちながら成長しています。重要な役割を果たしている肺水ですが、生まれた後、赤ちゃんは肺で呼吸をする必要があるため、肺から速やかに吸収がされていく必要があります。 この肺水吸収のメカニズムは上手く出来ていて、実は妊娠後期になるとすでにお母さんのお腹の中で出生に備えてその吸収の準備が始まっています。しかしこの肺水吸収を妨げるような問題(早産、出生前後のストレス、新生児仮死)などが起きると、生まれた後も水浸しの状態が続き、呼吸障害を引き起こします。この疾患は在胎期間(お母さんのお腹の中にいた時間)が長い赤ちゃんでも起こります

名前の通り症状は一過性で、多くは酸素投与や鼻マスクで改善しますが、時に人工呼吸管理が必要な場合もあるので注意が必要です。

RSウイルス感染症

RSウイルスは2歳までに一度は感染すると言われている乳幼児における代表的な風邪の原因ウイルスの一つです。。一般的な症状は、発熱、鼻汁、咳などですが、感染が気管支や細気管支、肺などにおよぶと、気管支炎、細気管支炎、肺炎を発症します。呼吸困難により食事やミルクをとることが難しくなると、時に入院が必要となる場合もあります。特に早産で早く生まれた赤ちゃん、肺に病気がある赤ちゃん、心臓に病気がある赤ちゃん、免疫不全めんえきふぜん(免疫が十分に機能しなくなり、体を防御する力が低下した状態)、21トリソミー児(ダウン症候群の赤ちゃん)では、重症化しやすく、発熱、鼻汁、咳などの症状がでた場合には注意が必要です。RSVそのものに対する特効薬はないため、症状を和らげるための薬剤投与、吸入療法(吸入薬による治療法)、酸素投与、人工呼吸器によるサポートなど、病気の原因を取り除くのではなく、あらわれた症状を和らげる治療法を行うしかありません。いかに予防するかが重要です。

動脈間依存症

赤ちゃんは生まれる前は羊水にいるため羊水で呼吸をしていません。そのため出生前、肺に送られる動脈曲(酸素をたくさんもらった血液)の多くは、肺へ送られず肺動脈と大動脈をつなぐ「動脈管」というバイパスを送って全身へ送られます。

出生後は肺で呼吸を行いますので、動脈は不要になり完全に閉じます。しかし早産で生まれた赤ちゃんの場合、この動脈管が閉じにくい状態にあり、大動脈に送り出された血液が肺動脈へと逆流してしまいます。

そうなると心臓には多くの血液が流れ込むようになり、一方で脳や腎臓などの臓器には血液が不足するという状態になります。治療としては、動脈管を閉じさせることを目指します。一つは水分制限して動脈管を流れる血液量を少なくし、心臓への負担を減らします。二つ目はインドメタシンやイブプロフェンという薬剤を使用して動脈管が拡がるのを抑えます。

それでも効果がみられない、あるいはこれらの薬剤を使用できない場合は、手術で動脈管を閉鎖します。

晩期循環不全

早産で小さく生まれた赤ちゃんが生後2週間頃に問題になる状態として。晩期循環不全があります。早産で小さく生まれた赤ちゃんは体のさまざまな臓器が発達が充分でなく、晩期循環不全の原因も、副腎と呼ばれる臓器から分泌されるコルチゾールというホルモンが不足することが原因と言われています。これによって、誘因なく血圧が低下し、尿が少なくなるような状態になってしまいます。

これらを改善するためのさまざま治療が行われますが、コルチゾールの働きを補充をするためにステロイド製剤を使用することが多いです。

新生児仮死

生まれてすぐの赤ちゃんは初めて「おぎゃー」と泣くのが送れ、循環不全が生し、全身に酸素と血液がいきわたらなくなる状態です。

その原因には

①お母さんの低血圧等の循環不全
②胎盤早期剥離(出生前に胎盤が剥がれる)、妊娠高血圧症候群(妊娠で高血圧等が生じる症状)等の胎盤機能不全
③へその緒の圧迫・剥がれ落ち等による血流の低下
④早産等による体の各機能の低下
⑤生まれつきの先天異常
等があります。
生まれた直後の赤ちゃんの状態を5つの項目①皮膚の色②心拍数③刺激に対する反射

④筋緊張⑤呼吸(アプガースコア)に基づいて評価し、重症仮死、軽症仮死と診断されます。

治療として重症度に応じて輸血(栄養・水分等を点滴投与する治療法)や昇圧剤(一時的に血圧を下げる薬)・抗けいれん剤(けいれんを抑える薬)の投与、また低体温療法(体温を低く保ち脳を護る治療)が行われます。脳性麻痺(脳損傷による運動機能障害)、けいれん、発達遅延等が生じる可能性があり、入院中や退院後も慎重な経過観察が必要です。

胎便関連性腸閉塞症

通常、胎児の腸の中に含まれる胎便は出生後に排泄されます。しかし早産で小さく生まれた赤ちゃんは うまく胎便を排泄することができず、腸が詰まってしまいます。施設に

よっては胎便病」や「胎便性イレウス」と呼ばれることもあるかもしれません。便が出ないただの便秘と思うかもしれません。小さく生まれた赤ちゃんの場合は空気が腸に流れ込んでしまうため、お腹がどんどん膨れて苦しくなります。悪化すると破れてしまうなど、緊急手術が必要になることもあるので注意が必要です。

このためリスクのある赤ちゃんにはすぐに浣腸などを行って排便を即しますが、効果がなければ胎便が軟らかくするために、造影剤を肛門または胃内にから注入する事もあります。

壊死性腸炎

早産で小さく生まれた赤ちゃんは腸管の機能が未熟なために腸へ血液量が低下したり、腸内環境がうまく整わなかったりします。そうすると、腸が炎症を起こして腸の組織の一部が壊死してしまうことがあります。嘔吐や腹部の張りが見られるときは、壊死性腸炎を疑い、血液検査やレントゲン撮影で診断します。

治療は、絶食の状況で胃から空気を抜いて抗菌薬を投与するだけでなく、軽快することもあれば緊急手術が必要になることもあります。壊死性腸炎予防には母乳を優先させること、ビフィズス菌などの善玉菌を投与することが有効と言われています。

第二部の感想

第二部では新生児の病気についてご紹介しました。難しい内容と難しい漢字がいっぱいでしたね。第三部で新生児の病気についてご紹介します。

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桜と空

こんにちは。私は今、看護師になる為の勉強をしています。看護師の勉強は思った以上に大変ですが、頑張ります!

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