私にはアナログイラストを描いていた時期があります。
優子鈴さんという透明水彩でイラストを描いている方がきっかけでした。
その方はとても綺麗なイラストを描く方で、光の描き方や配色が素晴らしくて
ちょうど教本を出したというのでそれを手に取ったのがきっかけです。
(ついでに優子鈴さんの画集も買っちゃいました)
それとプラスして、インスタで日常かんぱにーさんというこちらも透明水彩を使ったイラストを描く方にであったのもきっかけの一つでしたでした。
日常かんぱにーさんが無料でオンラインで透明水彩のワークショップを開催してくださって、それに参加したりしていました。
私はなけなしの手持ちのお金で透明水彩とはがきサイズのホワイトワトソンという比較的安価な水彩紙、下書き用の鉛筆と線画用のペン、筆数本と練り消しをロフトで買いました。
パレットと水を入れるコップ、マスキングテープは100均で買いました。
初めのころは水彩の水をどれくらい入れればいいのか。
どのくらい入れたらどのような色が出るのか。
格闘しながら描いていました。
(顔にオレンジ色を使っていたのですが、一番最初は色が濃すぎてザ・オレンジの顔色になってしまいました)
あとマスキングテープは100均で買ったものは粘着部分が強すぎて、紙がはがれてしまう事態が発生。
ロフトで絵を描く用のマスキングテープを買いました。
(それでもマスキングテープで紙がはがれてしまうことがありました)
お金があるときに透明水彩絵の具を買い足したり、分離絵の具という一色から別の色が出る特殊な絵の具を買ったり。A4サイズの水彩紙や水張りがすでに済んでいるブロックタイプの少し高いウォーターフォードという水彩紙を買ったり。
水彩ではなくコピックというマーカーを買ったこともありました。
いろいろやっていました。
その時に誕生させたゾンビの花嫁ちゃんという子を複数枚描いていました。
アナログは楽しくやっていたのですが、展示会に参加すると少なからずというか、かなりの出費がありました。
当時はなりふり構わず応募したい展示や紹介された展示は応募していたので出費がえらいことに。
展示用のイラストを送る用の箱を準備しないといけなかったですし、梱包用のプチプチも必要でした。
発送はもちろん自費。帰って来る時も着払いで自費。
展示会に参加するときに参加費を出さなくてはいけなかったのでそれも自費。
額を買ったりしなくてはいけませんでした。
売れればよかったのですが、私はアナログどころかイラストの初心者だったのでそれも難しく。
帰ってくるたびに売れなかったなと思っていました。
展示会で名刺を置いてくださるのですが、どれくらい名刺が取られたのだろうと数えることで心の安寧を保とうとしていました。
それでもだんだん展示会が重圧に変わっていき、創作が苦しくなっていきました。
ある時、プツンと糸が切れました。
すでに参加費を出した展示をすべて辞退。
作った作品も捨て、水彩道具一式も捨てました。
今では後悔がありますが、あの時は本当に苦しかったのだと思います。
来る日も来る日も展示会に合う作品を作らなくては。
そう思っていました。
自由に描くことなんてしてませんでした。
そうして私のアナログイラスト制作は幕を閉じました。
今、思い返すとアナログで描くことは楽しかった記憶もたくさんあります。
展示会に参加するということが重圧だっただけで。
アナログでしか味わえないアナログの良さというのがいくつもあったと思います。
混色であったり、どうやったらなめらかになじませられるかとか、分離色の使い方とか。
いろんなアナログ作家さんの線の描き方や色の塗り方を見るのもたのしかったですし、アナログの画材紹介なんてのも見ていて楽しかったです。画材紹介を見て私も真似してみたり。
展示会のテーマに合わせてイラストを作るのも、楽しい時もありました。
例えば、「食」に関する展示で1月に近かったのでおせちをモチーフに描いてみたり。
ただ展示に追われる日々というのは思った以上につらく、
また発想力もあまりないのでどうしたらいいんだろうということばかりに囚われていました。
金銭面でもデジタルだったらアプリの購入と機材さえあればいいところを
アナログだと絵の具はもちろん紙やマスキング、筆など消耗品が多いため出費がかさみました。
でもアナログイラストが嫌いになったわけではありません。
今考えると、集めた水彩道具を捨てるなんてもったいないことをしたなと思っています。
いつかまた、アナログイラストを描きたいと今は思っています。

先述したゾンビの花嫁ちゃんのイラストを新しく描きました。
水彩のブラシを使ってみたり、素材でアナログのテクスチャを貼ってみたり。
でもアナログには程遠いですね。やっぱりアナログで描きたいです。
