※アイキャッチ&スチルGeminiAI
EP1
フリーター、幽刻魔霧(マキ)。
短期大学を卒業した、ボーイッシュで生真面目クールな青年だ。
ついさっきまで従妹と暮らしていた。
姉後肌で可愛いモノ好きの従妹は、無事に私立高校に入学してとある青春を送りながら活動している。
同級生と教師と仲が良く、相談事もよく欠かさない少女だった。
この物語の主人公は、魔霧だ。
彼女はある理由で従妹と別れ自立することになったのだ。
喧嘩したと思うかもしれないが実はそうでもない。
彼女自身が他人との接触を避けていたのだ。
勿論普通に学校には通っていたのだが、あまりにも残酷な青春を送ってきたせいか孤独を感じるようになった。
実家と親元を離れこれからどうしていくかを悩んでいたのだ。
従妹はしっかりしているから別に心配することはない。
「別に気にしてないけどね。アイツがしっかりやっていればいいんだ。問題は私だよ」
だけど不安がないと言われれば嘘ではない。
スマホの着信がピコンとなり、チャット通知がきていた。
内容は、従妹が部活を作って楽しく青春を送るための活動を始めたのだという。
「なんだよ。ちゃんとやってるじゃん。心配して損した」
これから地獄のような生活が待っているんだと思うと冷や汗がとまらない。
重たいモスグリーン色のキャリーケースと、黒いリュックサックを背負いながら。
「どうしたんだ? なぜか強い視線を感じるのだけれど……..」
自慢ではないが、魔霧は直観と幸運だけは当たる持ち主。
だから苦労事には正直なれている。
この視線は嫌な感じで身体が凍りつくような感触だ。
背後だろう。
「ねぇねぇ、少し話をしようじゃないか? なぁ、弟よ」
「やめておけ兄貴。ここでナンパするなんてあり得ないことだと思うが」
ドスのきいた甘く低い声と爽やかなハスキーボイスの低い男の声がした。
振り返りたくない、絶対に後悔する。
たまり場なんて一番面倒だしガラの悪い不良気質の男たちに囲まれるのも面倒だ。
(関わりたくない。無視していればいいんだ。こんなの)
深呼吸をして冷静に考えぎゅっと握りしめるキャリーケース。
ふと魔霧が右側を見つめた先には。
黑くモヤがかかる何かが宙に浮いていた。
それが魔霧と同い年くらいの青年の男に変化しゆっくりと話す。
『た す け て』

間違いない、こいつから生気が感じられない。
嫌な予感は当たったが予想外の奴につけられるなんてついてない。
「マジで……..?」
今度こそ本当に終わったと思う。
続く
あとがき
どうも、司書のお姉さんです。
ここまでのお話で、筆者は少し過去に縛られすぎているみたいに思えるけれど。
もしかしたら、ここから先のお話があんまり良い方向に進むとは思えないと思うかな?
私はそうは、思いません。
少しの希望が見えるから、続きが気になりますが。
筆者が覚醒するまでしばらくは、私がここを担当しますね。

終幕
