夢の中であなたに逢えたら
[現実]東京短期大学附属高等学校(朝)
桃山美稀の通う高校。
向陽先生「おはよう!おはよう~!」
生徒に向かって挨拶している。
桃山美稀「おはようございます」
向陽先生より先に挨拶をする。
向陽先生「朝早いね!」
桃山美稀「あはは(心の中でキモイと思いながら)」
向陽先生「午後の委員会よろしくな!」
桃山美稀「分かりました」
向陽先生「藍田先生~!」
藍田先生「向陽先生!!桃山もいるじゃないか」
桃山美稀「おはようございます」
藍田先生「おはようございます」
向陽先生「今、委員会の話をしていたところなんですよ」
藍田先生「そうでしたか。桃山1時間目の授業はなんだ?」
桃山美稀「数学です」
向陽先生「そうか、頑張ってな!」
藍田先生「遅れないように!」
桃山美稀「はい、失礼します!!」
2人の先生が見送る。
桃山美稀、肩からカバンがずり落ちながら頑張って教室へ向かう。
[現実]黒沢家・部屋
黒沢多歌子、母に用意してもらったクロワッサンをパソコンの横に置く。
黒沢多歌子「お腹痛い(お腹を抑えながら)」
黒沢順子「紅茶持ってきたわよ、ストレートでいい?」
黒沢多歌子「ありがとう、そこ置いといて」
黒沢順子「今日はオンライン授業?」
黒沢多歌子「そんな感じ」
黒沢順子「そう。頑張ってね」
黒沢多歌子「はーい(チャットで出席確認をしながら)」
×××
黒沢多歌子、うたたねをする。
[夢]顔写真入りの資料
みき「なんですかこれ」
たぴ「犯人?」
みき「署内にいたよ、この顔」
たぴ「まじ?」
みき「甲田先輩、知ってます?」
甲田菜愛「あ~昔出世コースにいたけど、今どこにいるんだろう」
風土直輝「同期なんだよね、俺。えーっと、どこだろう」
たぴ「西郷叶太、35歳」
みき「風土先輩、高校留年しました?」
たぴ「私、留年危機」
みき「うち、回避~」
甲田先輩「この人、中途採用なの」
みき「そうなんですね」
風土直輝「留年しないように気を付けて」
たぴ「補講受けなきゃ」
みき「出席しときゃいいんよ」
たぴ「悪夢悪夢」
みき「なんで窓際族の資料が」
たぴ「使い物になるんじゃない?」
みき「元首相の殺人未遂事件だもんね」
たぴ「私らより優秀なのかな」
みき「てゆーか風土先輩中途採用なんですか?」
風土先輩「そうだよ、菜愛さんにはその頃お世話になって」
たぴ「いいですね!甲田さんに教わるなんて!」
みき「西郷叶太ってどんな人なんですか?」
甲田先輩「ん~、変人?」
みき「見た目はかっこいいですけどね」
たぴ「どこが?魚類じゃん」
風土先輩「まあまあ、そんなこと言わない」
勝場シアン「はい(手を叩きながら)じゃあみんなで手分けして作業しよう」
みき「やです」
たぴ「アイス食べたい」
[夢]モンタージュ/みきの情報収集
みき「情報収集とか一人でやってらんないな~」
みき、パソコンを開いてお茶を飲む。
たぴ「お疲れ様~」
たぴ、みきに声をかける。
みき「ありがとう、調子どう?」
みき、椅子の背もたれにもたれかかる。
たぴ「肩凝るよね」
みき「なんかこの前編集室のドラマ見たんだけど、編集者がストレッチしててさ」
たぴ「まじか」
みき「なんか、マニアックな肩のストレッチだったんだよね」
たぴ「そうなんだ、ところで情報は?」
みき「一応一通り」
たぴ「やるじゃん、隊長のとこ行こ」
みき「待って、今資料準備する」
[夢]警察署・隊長室
金田久部長「お疲れ様」
みき「お疲れ様です」
たぴ「お疲れ様です」
甲田菜愛「お茶を持ってきました」
風土直輝「用意した資料、机の上に置いておきました」
勝場シアン「時間がないので、よろしくお願いします」
金田久部長「聞いてたよ勝場」
勝場シアン「はい」
金田久部長「前回の事件、お手柄だったね」
勝場シアン「ありがとうございます」
金田久部長「今回もみんなよろしくね」
風土直輝「よろしくお願いします」
甲田菜愛「よろしくお願いします」
みき「(帰りたいなと思い窓を見る)」
窓越しにたぴの変顔。
[夢]警察署・隊長室(日替わり・朝)
みき「一体どうしたら(頭を抱える)」
たぴ「金田久隊長、どう思いますか?」
金田久部長「いいことを考えた、囮捜査だ」
風土直輝「囮捜査は犯罪ですよ」
金田久部長「だよね~、やってられないねこんないい天気なのに」
甲田菜愛「もう朝かあ、みんなでモーニングでも行く?」
風土直輝「菜愛さん、おしゃれ~」
みき「これ、何をしてるんでしたっけ」
たぴ「元首相殺人未遂事件の方が気になる」
みき「まだ逃げてるんだっけ」
たぴ「どうなんだろ」
カツカツカツカツ。
勝場シアン「みんな差し入れ!」
甲田菜愛「ありがとうございます、勝場さん」
風土直輝「スムージーいただきます!」
みき「うちは、トンカツサンドいただきます」
たぴ「じゃあ、残り物で」
[夢]警察署・銃保管庫
みき「なんか、さっきの隊長見た?」
たぴ「怪しかったよね」
みき「って、風土先輩なんで銃保管庫に呼び出したんだろ」
たぴ「え、見てあれ」
西郷叶太、銃保管庫の奥で昼寝をしている。
みき「お菓子が散らばってる」
たぴ「これ、このままでいいの?」
[夢]警察署・銃保管庫前の廊下
風土直輝「誰かいるのか?」
甲田菜愛「いるわね」
×××
みき「やば」
たぴ「なにじゃがりこ食べてるの!」
みき「つい。寝てるし」
たぴ「普通食べる?」
みき「ツナマヨ味食べたくて」
たぴ「ファミマで買いなよ」
みき「だって、開いてなかったし。この人優しそうじゃない?」
たぴ「顔はね。こいつ甲田さんが変人って言ってたんだよ」
みき「たぴが食べたってことにする」
甲田菜愛「さっきから聞いてるけど」
みき「甲田さん(びっくりしながら)」
たぴ「私が悪いです!」
風土直輝「お~い(西郷を起こしながら)
西郷叶太「お母さん(寝ぼけながら)」
[夢]警察署・駐車場
みき「にゃんにゃん号の内装変えた?」
たぴ「暇で」
みき「なんでこんなふわふわにしたの?」
たぴ「ぬいぐるみ飽きるんだよね」
みき「だからってこんなふわふわにしなくても。ぬいぐるみは?」
たぴ「勝場さんが持ってった」
みき「えぇ(引く)」
たぴ「抱っこして寝てたら笑えるよね」
みき「乙女趣味?処分に1票」
たぴ「隣ゴロー号じゃん」
みき「なんかゴロー号いい匂いするんだよね」
たぴ「甲田さんかな」
みき「いや、風土先輩」
たぴ「香水高いの使ってそう」
みき「にゃんにゃん号は、消臭剤置かなきゃな」
たぴ「足臭いかな」
みき「気を付けよう~」
[夢]警察署・駐車場/22号車、車内
みき「ゴロー号の匂い嗅ぎに行かない?」
たぴ「いいよ」
みき「ジャムの瓶とかある?」
たぴ「ないに決まってんじゃん」
みき「うち、2000年の空気みたいなの買ったことあって」
たぴ「分かった、ゴロー号の空気売るつもりなんでしょ?」
みき「大正解」
たぴ「なしなし。あれ詐欺じゃん」
みき「詐欺師になりたい。じゃなくて」
たぴ「お母さん(真顔)」
みき「西郷じゃん(大笑い)」
たぴ「てか、2000年の空気どんな?」
みき「彼氏にかいじゃダメって言われたんだよね」
たぴ「そうなんだ、残念だったね」
みき「懐かしい気はした」
たぴ「この世にいないだろ、まだ」
[夢]ある車、走る車内
山田海斗「まじで刺しちゃったよ」
[夢]22号車、走る車内
みき「あ、犯人発見。カメラ!」
たぴ「用意オッケー」
みき「行くよ」
みき、パトランプをつける。
たぴ「あ、やば。逃げられた」
みき「行こ~」
たぴ「あの車100キロ超えてね?」
みき「回り込む?」
たぴ「止まれよ!!!(車の窓を開けて大声で叫ぶ)」
山田海斗「嫌だよ!!!!」
みき「とりあえずカメラ!!!」
たぴ「撮ったけど、もうちょい速度上げて!隣につけて!」
みき「分かった!」
たぴ「シートベルトしめて!」
[夢]56号車、走る車内
甲田菜愛「何やってんのにゃんにゃん号」
風土直輝「なんかあったか」
[夢]道路/22号車、走る車内
みき「やばい、こっちきた!」
たぴ「はい、隣きた~。写真撮れました~」
みき「山田海斗あほだろ。って逮捕しなきゃ」
たぴ「私たちも追うよ!!」
みき「え、また切り返した。写真!!」
たぴ「はい!写真撮れた。って女乗ってない?」
みき「私たちも!!!」
たぴ「は~い。もう一回切り返すんじゃない?」
みき「あ、切り返すか?こっち来た!カメラ貸して!写真撮る!」
たぴ「はい、撮れました~。ピントもあってるし大満足」
みき「じゃあ、ぶつけま~すドーン」
22号車、山田海斗の車にぶつける。
[夢]道路
山田海斗、車内から出てきて逃げる。
みき「警察です。どちら様ですか?(警察手帳を見せながら)」
たぴ「署で話を聞かせてもらいます(警察手帳を見せながら)」
みき「あ、すごい速さで帰って来る」
たぴ「ほんとだ」
みき「お~い」
たぴ「(手招きをする)」
山田海斗、土下座をその場でする。
みき「大丈夫?」
たぴ、カメラのシャッターを切る。
山田海斗、顔を上げる。
たぴ「これ誰にも見せないんで」
みき「なにビビってんのよ」
山田海斗「この女だけは!優しい女で。」
みき「事情聴取じゃないんで」
たぴ「逮捕ってどうやるんだっけ」
みき「とりあえず、甲田さん呼ぼ」
[夢]22号車走る車
みき「はーあ。たぴ置いてきちゃったけど大丈夫かな」
たぴ「いるよ」
みき「びっくりした!!!後部座席にいたんだった」
たぴ「山田海斗寝たわ」
みき「おやすみ~って」
たぴ「おやすみ~」
みき「こんなこと言っちゃなんだけど渡部殺されて良かったと思う」
たぴ「私も。物価高いし」
みき「とりま官房長官に別れの言葉言ってもらって国民泣かせとこ~」
たぴ「台本書くつもり?」
みき「う~ん、一緒に書く?」
たぴ「じゃあ、甲田菜愛殺しとく」
みき「泣ける~」
[夢]泉交差点
車が横転している。
みき「うわ、こんなんで良かった」
たぴ「分かる。山田海斗逮捕とか重い」
みき「どうすんだろこの人」
たぴ「終身刑待ったなし」
みき「あーね」
たぴ「んじゃ、56号車に連絡入れておきます」
みき「よろしくお願いします」
たぴ「こちら22号車、山田海斗を連行中。泉交差点にて車が横転中。56号車至急向かってください」
[夢]通信指令本部
勝場シアン「こちら通信司令本部、22号車は至急現実に戻るように」
[現実]東京短期大学附属高等学校
美稀「夢?それとも現実?」
美稀、よだれを袖で拭きながら起きる。
美稀「よし。授業もうすぐ終わりだ!」
勢いをつけて、起き上がる。
[現実]黒沢家・部屋
多歌子「最高な夢!って授業いつの間にか終わってる」
【ノート みきと犯人を捕まえた。正義について調べる。】
