私は、毎年この季節になると胸が高まります。日本競馬の最高峰ともいえるGⅠ日本ダービー(東京優駿)が行われるからです。
競走馬たちにとってダービーは特別なレース。
毎年生まれる7000頭を超えるサラブレッド競走馬の中から、ダービーに出走できるのはたった18頭、しかも出走できるのは3歳の馬のみに限定されているため、競走馬にとっては一生に一度きりの大舞台なのです。
そのため、日本ダービーを優勝した馬は「ダービー馬」として競馬関係者や競馬ファンたちから高く評価され、競馬史に残る存在として語り継がれていくことになります。
ダービーには優勝賞金2億円以上の特別な価値があると考えられているのですね。
今回は、そんな日本ダービーの魅力について、みなさんにご紹介してみようと思います。
どうぞお付き合いください。
日本ダービーの歴史と特徴
日本ダービーは、1932年から開催されているレースで、今年で90回を迎えます。
イギリスで開催されていたダービー競走をモデルとしたことが名前の由来。なお、イギリスダービーは1780年に第12代ダービー卿エドワード・スミス・スタンレーが4歳限定レースの「ダービー」を創設したのが始まりといわれています。
日本ダービーは、皐月賞・菊花賞とともに三冠競走を構成しています。
・皐月賞
・日本ダービー
・菊花賞
をすべて制した馬は三冠馬の称号が与えられます。これまでに8頭の馬が三冠を達成しました。
・シンボリルドルフ
・ナリタブライアン
・ディープインパクト
などが代表的な三冠馬です。
また、64年ぶりに牝馬のウオッカが制したり、フサイチコンコルドがキャリア3戦目で頂点に立ったり、エフフォーリアとシャフリヤールがハナ差での激闘を演じるなど、名レースもたくさん生まれていますね。
日本ダービーは、東京競馬場の芝2400メートルのコースで行われます。 この距離は中長距離と呼ばれるもので、スピードだけではなくスタミナや戦略、運も必要とされています。
また、コース形態も直線が長くカーブが緩いため、脚質による有利不利はあまりありません。馬の底力が試されるレースと言えるでしょう。
日本ダービーは競馬の中でも伝統の一戦で、馬の真の実力が問われるのですね。
日本ダービーの出走条件
日本ダービーに出走するためには、厳格な条件をクリアしなければいけません。
・サラブレッド系の3歳馬であること。
これはイギリスのダービー競走と同じです。
・獲得賞金と成績
日本ダービーはJRAの最重要レースですから、一度も勝ったことがないような馬が出走することはできません。 皐月賞(4月)や青葉賞(5月)などの前哨戦で上位入賞したり優勝したりすることで優先出走権を得られます。
それ以外の場合は、出走を希望する馬の中から獲得賞金が多い順に選ばれます。 フルゲート(最大出走頭数)は18頭。それ以上の数の馬が出走希望する場合は除外対象になります。
このように厳しい条件を満たした精鋭18頭だけが日本ダービーに挑むことができるのです。
2023年日本ダービーの見どころ
今年の日本ダービーは5月28日に開催されます。
今年の見どころは、なんといっても皐月賞を制したソールオリエンスがどのような走りを見せてくれるかではないでしょうか。前走皐月賞の決め手は非凡なものがありました。父はキタサンブラック、母スキアという優秀な血統も魅力です。無敗での2冠達成に期待がかかりますね。
また、タスティエーラやドゥラエレーデなどの前哨戦の勝ち馬や、ファントムシーフやスキルヴィングなどの追い込みタイプの馬にも注目です。
今年も白熱したレースが期待できそうですね。
日本競馬の最高峰を見届けよう
いよいよ近づいてきた日本ダービー。今年も素晴らしいレースが見られることを期待しています。どの馬が栄光を手にするのか、今から楽しみでなりません。
自分は、「競馬はギャンブルであると同時に、筋書きのないドラマのようなもの」であると考えています。
とりわけ、日本ダービーのようなビッグレースには必ずドラマがあります。父の成しえなかった夢をその仔が果たす。亡くなった馬主の馬が、ダービー制覇を天国にプレゼントする…etc。今年はどんなドラマが誕生するのでしょうか。
5月28日、15時40分に7000頭の頂点を決める戦いの幕が上がります。一瞬も目が離せない2分あまりの真剣勝負です。
ぜひ、若駒たちの一度きりの青春の軌跡を見届けましょう!
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