いくつ羊を数えるよりも、あなたの言葉を確かめて
通り
哲「こんにちは」
紡「こんにちは」
哲「待ち合わせ場所、ここで合ってた?」
紡「合ってます」
哲「タメ語でいいよ」
紡「分かった、遠かったでしょ」
哲「いや。山形寒いね」
紡「そうだね、コート着て来ればよかった」
哲「貸そうか?」
紡「いい、いい。」
哲「背高いね」
紡「そっちも高いね」
哲「並んでみる?」
紡「帽子…」
哲「外す」
紡「どう頑張っても勝てないじゃん!」
哲「背伸びしてる」
紡「してない!!」
哲「してたよ(背伸びしてる真似)」
紡「(笑う)」
哲「じゃ、帰る」
紡「あ、カイロ落ちてる」
哲「ほんとだ、俺のかも」
紡「良かったね、気付いて」
哲「良かった~」
紡「じゃあ、寒いし帰る」
哲「この間のことなんだけど、やっぱり考えなくていいよ。じゃ」
哲、言い残してもと来た道を帰っていく。
紡、あっけにとられて見送る。
紡のアパート・中(夕)
快と電話をする紡。
紡「どうも」
快「慣れてきたね」
紡「慣れてないよ」
快「ほーん(スナック菓子を食べながら)」
紡「何食べてるの?」
快「見んな!」
紡「分かった」
快「えっと、エアリアル」
紡「へえ」
快「好きなお菓子ある?チョコレートか」
紡「とんがりコーン」
快「(大笑い)」
紡「指にはめてさ!」
快「あー、CMの」
紡「美味しい(とんがりコーンを食べ始める)」
快「美味しい?(びっくりしながら)」
紡「2日前の夜に買ってさ」
快「俺も買おう~」
紡「いいね!」
快「俺仕事なくてさ~」
紡「そうなの?」
快「こんな時間に家にいるってことは?」
紡「ないね!!」
快「一緒に喋ってようよ」
紡「いいよ~」
快「仕事どっかないかな~」
紡「見つかるといいね」
快「うん…(酒を飲む)」
紡「専業主夫とか?」
快「(酒を吹き出す)」
紡「夫の方ね」
快「いやいや、ない」
紡「彼女作ったら?」
快「今はいい」
紡「そっか」
快「今日、巡いるかな~」
紡「じゃ、ちょっと用事思い出したから切る!じゃ」
紡、快との電話を切る。
居酒屋・店内(夜)
巡「浮気性だよな(話を切り出す)」
マイ「ほんとよね」
巡「紡はどうも思わないわけ?」
マイ「哲も紡もだよね」
快「男は浮気してもいいけど」
マイ「その考え方がおかしいとのこと(スマホを見ながら)」
巡「マイ、スマホ見てないでこっち見ろよ」
マイ「えっ」
ゾマ=リフィ「恋が始まる予感」
グザノヴァ「ルン♪」
タワーレコード
紡「今日、フラゲ日なの!!」
郊子「へ~!誰だっけ紡好きな…(手をバタバタさせる)」
紡「アイドル」
郊子「そうそう」
紡「誰が好き?」
郊子「名前知らん(笑いながら)」
紡「ポスターの写真撮っていい?」
郊子「いいよ」
紡、郊子を追い越し店内に入る。
紡のアパート・中(夜)
哲、紡のアパートに来る。
哲「もう一回やり直さない?」
紡「え、無理」
紡、ドアを閉めようとする。
哲「この曲覚えてる?」
哲、スマホから音楽を流す。
紡、ドアを閉める。
居酒屋・店内(夜)
哲「っくぁー」
哲、生ビールを飲む。
紡「美味しそう、私もそうやって飲む」
哲「はい、どうぞ!」
紡「っくぁ~!!!」
哲「いいね(笑いながら)」
紡のアパート・中(夜)
紡、哲に電話をかける。
紡「やっぱり別れたくない、反省する」
哲「ん~、分かった。態度を見よう」
紡「え。分かった」
哲「今度スマホ確認する」
紡「分かった」
哲「じゃあ」
紡「じゃ」
哲、紡の電話を切る。
魔界・寝床
グザノヴァ「あ~疲れた」
ゾマ=リフィ「お疲れ様」
グザノヴァ「最近俺らが生きていた頃に飛んでくじゃん」
ゾマ=リフィ「うん、飛んでるね」
グザノヴァ「正直どうでもいい」
ゾマ=リフィ「そっか」
グザノヴァ「仕事みたいで面倒」
ゾマ=リフィ「時々にしよ、そしたら任期延びるし」
グザノヴァ「それもそうだ」
ゾマ=リフィ「楽しいな、生きてる時より」
グザノヴァ「良かった」
ゾマ=リフィ「ん~寝るっ」
グザノヴァ「おやすみ~」
ゾマ=リフィ「おやすみ」
闇の中で夜が更けていく。
魔界の夜は長い。
